2022-08-14 夏 夏の美しい水色の空と日差しの下で、セミの鳴き声を聞きながら、拘束されず、優しい人との関わりだけを微かに未来に保ったまま、自転車に乗ってペダルを漕いでいるのは、何者にもなれないけれど、ただ幸せだった。 いつものみぞおちの異物感もなく。 これからどうやって生きてゆくか、少しだけ道筋がついたから? 自分がこんなに自転車に乗ることが好きだなんて知らなかった。 人間臨終図鑑を読んで、自殺をしなくとも人は死ぬんだなと、なぜか忘れていたことを思い返して。