子どもの頃の自分に

子ども、赤ちゃんの本当の僕の、彼の声を

彼を育ててあげるためには。ものをあげるだけでは。母と同じことをするのでは。親たち家族たちがしてきたことと同じことを。

 

親たちは無力だった、彼に必要なものを与えてあげられなかった。

極度の緊張、パニック、人に対する怯え、神経が擦り焼き切れるほどの覚醒、恐怖、慰めのために人が触れようとすることにさえ耐えられない覚醒と恐怖、それなのに、本当はその腕を乱暴に払いのけたいのに、耐えられないほど、神経に直接触れられるほど、つらいのに、我慢して、胸を苦しくして、遠慮して、人の優しさの手を、触れられることを、黙って息を詰めて歯ぎしりして、その人のために受け取ろうとしている、一切の慰めを得られない子ども、一切の苦しみと覚醒を調整できない子ども。

 

怒り、乱暴に、腕を振り払いのけたかったんだ。優しさの腕を。暴力で。

 

彼は、美しいこどもなのか、おぞましくグロテスクな赤ん坊なのか、醜いこどもなのか、悪意のある悪魔のようなこどもなのか、ゴキブリなのか。

何も悪くない美しいこどもなのか。

 

周りは何をしても彼をどうすることもできず、疲れ果てイライラしやきもきするばかりで。無力感を感じさせる子ども。